健やかな透析ライフをお過ごしいただくために、こちらのチェックマニュアルをご覧ください。

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透析チェックマニュアル

透析チェックマニュアル血液透析を行いながらの生活には様々な制約があります。
その中でも特にカリウムやリンの量、食事のカロリー計算など自己管理に気を配ることが必要です。これらの自己管理は時として煩わしいものではありますが、毎日を楽しく、透析ライフを快適に過ごすためにはなくてはならないもの。以下にそのポイントを掲載しております。
毎日の生活の中で、リズムを整えるためにもぜひご確認ください。

長期血液透析の合併症を予防する取り組みのひとつとして、透析室スタッフがシャントのトラブルを予防する冊子』を作成しました。あわせてご覧下さい。

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カリウムについて

透析を受けている患者様は、カリウムの管理が大切になっていきます。
透析患者様で心配しなければならないのは、このカリウム値が5.5mEq/l以上になる高カリウム血症。高カリウム血症でカリウム値が6.5mEq/lを超えると、手足の重い感じ、脱力感、知覚異常、味覚異常、違和感などが起こります。さらに、7〜8mEq/lを超えると、心症状(不整脈、徐脈、心停止)が出現し大変危険な状態になります。
この高カリウム血症の原因は、透析不足、果物・生野菜など高カリウム食品の過剰摂取、大量輸血、消化管出血や、高張性脱水などがあげられます。

カリウムを下げるには?

高カリウム血症を防ぐには、カリウムの多い食品を制限する、十分な透析を受けられるようにする、イオン交換樹脂を服用する、排便のコントロールを行う、出血、感染を起こさないなどが挙げられます。
カリウムの摂取量は一日約2,000mEq以下が原則とされており、特にカリウムが多く含まれる、果実、生野菜、芋類、豆類、海藻類(特にバナナやドライフルーツ、インスタントコーヒーは要注意)などを、控えることで達成することができます。

リンについて

カリウムと同じように、透析患者様に気を付けていただきたいのが血清中のリン量の増加。リンは、人体の中でエネルギー代謝や、細胞機能に必要なものとして使われますが、この値が大きくなりすぎると、骨が痛くなる、皮膚が痒くなる、副甲状腺が肥大して骨が溶けやすくなるなどの症状が現れます。
透析患者様の場合、腎臓の働きが落ちるため、尿によって体の外に排泄される余分なリンが、尿が出なくなることで十分に排泄できなくなります。こうして蓄積されたリンのせいで、血清リン値が高くなるのです。

リンを下げるには?

リンの量を下げるには、カリウムと同様に排便のコントロールや、低リン食品の摂取が有効だといわれています。
1回の透析では約1,000mgのリンが除去できますので、これを考慮すると1週間で、約5,800mgのリンの除去が可能です。これを目安に1日あたりのリンの摂取量を考えると、800mg程度となります。排便に関しては、適度な運動とバランスの良い食事をとる、規則正しい生活を守り、場合によっては緩下剤などを服用することも有効です。
また、カルシウムを補給することで、血液中のリン値が抑えられることも認められており、カルシウムを積極的に摂取することもリンを抑えるために効果があるとされています。

貧血について

腎不全になると貧血が起こりやすくなります。
これは血中で、酸素を運ぶ赤血球の数や酸素と結合するヘモグロビンという色素が低下するために起こるもの。透析患者様に起こりやすい貧血の原因としては、「赤血球を造るエリスロポエチンというホルモンが腎不全によって分泌されなくなる」、「透析時に使う抗凝固剤により、胃潰瘍などの消化管出血が起こりやすくなっている」、「低栄養」「シャント部からの出血・血液ポンプによる赤血球破壊・ダイアライザーや回路内の残血による失血」が挙げられます。

貧血になるとどうなるの?

貧血になると体の各組織に酸素が運ばれなくなるために皮膚の蒼白、息切れ、どうき、めまいなどの症状が現れます。
また、透析患者様では以下のような症状が見られます。

顔面・口唇・爪の蒼白、頭痛、頭重感、易疲労感、倦怠感、耳鳴り、
立ちくらみ、めまい、失神、朝起きの悪さ、睡眠障害 、心悸亢進、
息切れ、頻脈、食欲不振、悪心、嘔吐、便秘、下痢、腹部不快感、
放屁 、性欲減退、インポテンツ・月経不順、無月経、不妊 、 筋力低下、
四肢の冷感など

貧血を予防するには?

慢性腎不全患者様はエリスロポエチンの分泌低下による貧血が起こりやすいため、定期的にエリスロポエチンの注射をする必要があります。
特に日常生活で、階段の上り下りなどの軽い運動で息切れやめまいが起こるというときは要注意。
消化管出血を起こしている時は血液が便の中に混じっていることもあるので、排便時に便の色を確認し、排便が黒いときは医師に相談してください。また、赤血球を造る素となる鉄注射剤の使用も有効です。

体重(水分)管理について

透析患者様の場合、体に入る水・出る水の量の差が、そのまま体重の増加量となるため、体重(水分)管理が重要となります。尿量には個人差がありますが、透析を受けている方は尿量なしとして、体重増加を見ながら、飲み水や食事中の水分量を調節してください。
目安としては、1日の体重増加が目標体重の3〜4%。これに従って飲み水を摂取してください。1日に何回か体重を測って、口からの水分摂取の量を計算するのが分かりやすいでしょう。

水分が多くなるとどうなるの?

腎機能が低下すると尿量が減るため、体の中に水が溜まります。
体内の水分量が過剰になると、顔や手足がむくんだり、血圧が高くなったりします。これが高じると、最終的には心臓にまで水が溜まってむくみ、動悸、息切れ、肺水腫や心不全を引き起こすことがあります。
水分が多いまま透析をすると、時間当たりの除水量が多くなるために、透析中、血圧低下や筋痙攣(こむらがえり)、腹痛、嘔吐などが現れます。その結果、十分な透析ができなくなります。
特に、透析時の除水量が、時間当たり1,000mlを超えると、血圧低下や筋の痙攣が顕著になります。

水分コントロールのコツ

水分・塩分制限

体重をコントロールするうえでは、水分摂取・塩分制限が重要な部分を占めます。
水分の多い食品は直接的に体重増加に繋がるので、果物・野菜・鍋物・豆腐・雑炊・丼物・煮物などの水分の多い食物を食べたときは、飲み水を減らすなどの調整を行いましょう。1日1食程度、ご飯より水分の少ないパン食にするなどの工夫をすることも大切です。

※水を飲むときに使用する容器は同じ物を使うようにしましょう。
容器の容量を測って1日の摂取量を計算してください。それでも喉が渇いて我慢できないという場合は、熱いお茶を少しだけ飲んでみてください。
また運動や入浴、サウナなどで汗を流すのも良い方法ですし、塩分制限の面から、うどんやラーメンなどの麺類の汁などは極力避けるようにしましょう。
また、透析終了直後は体の状態が良く、次回の透析日に近づくにつれ体内には毒素が蓄積し、体内の物質総量が過剰になります。
この状態を補正するために、口の苦み、乾きなどが出現してきます。当然そうなれば水分が欲しくなります。それを防ぐために、透析後1日は水分を極力減らすなどの工夫をしましょう。

便秘にならないようにする。

便秘をすると水分だけでなく毒素やカリウムが体に溜まり、食欲が低下します。
便通を良くするために、体をなるべく動かすように心掛けましょう。便秘が治らないという場合は、医師またはスタッフにご相談ください。

シャント管理について

維持透析を受ける患者様は、“シャント”を作る必要があります。
これは、効率よく身体の中に溜まった老廃物を取り除くため、血液量の少ない静脈ではなく血液量の多い動脈から1分間に150〜200ml以上の血液量を確保し、ダイアライザーに通すため。しかし、動脈は静脈より深いところにあるため、針を刺すのも難しく針を抜いた後も血が止まりにくいのです。

そのため、通常は利き腕でない方の手首の親指側の動脈(脈拍を感じるところ)とその近くの静脈を直接吻合し、その静脈に針を刺して血液流量を得ます。これが“シャント”または“ブラッドアクセス”と呼ばれるものです。
動脈の流れが悪い、静脈が細い、血管がモロい場合は、人工血管を使うなどの方法で対処します。

シャント管理のコツ

シャントを管理する上で注意することは1.狭窄・閉塞 2.感染 3.出血の3つ。
これらを徹底することでシャントを長持ちさせ、透析の効果を十分に出すことが可能となります。

狭窄(血管が細くなる)閉塞(シャントがつまる)について

シャントの血流が良い場合、シャントのあたりに耳をあてると、「ザーザー」という音がしたり、指で触ると血液の流れ(スリルと呼ばれます)を感じます。
しかしシャントがつまりかけたりすると、音が小さくなったり、音が聞こえなくなったりします。
こうしてシャントが狭窄すると血液流量が十分に得られなかったり、きれいになって身体に返した血液を、また引き出すことになる(再循環)ため、毒素やカリウムの除去の効率が悪くなります。

狭窄や閉塞の起こる原因

  • 長い間シャントを使い続けている、動脈硬化により血管壁が硬く伸展性がなくなっている
  • 血液が濃くなっている(ヘマトクリット値が高い人や糖尿病の人、体重が増えすぎて除水が多くなると透析後血液が濃くなる)
  • 抜糸後、穿刺部を長時間、過度に圧迫している(止血ベルトを長時間している。止血ベルトがきつすぎる)
  • シャント感染が起きている
  • 穿刺ミスなどで内出血し血腫によって血管が圧迫されている、同じ部位ばかりに刺していたために瘤ができる
  • 低血圧が続いて血管の張りがなくなっている  などが挙げられます。

狭窄・閉塞させないためには

  • 毎日血液の流れを確かめる(特に夜寝ている間につまりやすいので起床時に確認する)
  • 圧迫を避ける(シャント側の腕に重いものを掛けない。手枕をしない。腕時計はシャントの側にしない。血圧測定はシャントの側でしない)
  • 穿刺部位を毎回変える、体重の増えすぎによる極端な除水を避ける。

※もしシャントに異常を感じたら、できるだけ早く透析スタッフにお知らせください。

感染について

透析の時に使用する針は普通の注射に使う針と比べてかなり太く、針を抜いた穴も大きくなります。
そのため、そこからバイ菌が入り感染するということが考えられます。こうしてシャントが感染してしまうと血管がつまってしまうだけでなく、ひどい場合は全身に感染が広がることもありますので十分な注意が必要です。
感染症状では、穿刺部位の周りが赤る、痛みを感じる、熱をもつ、シャント部や針穴などからウミが出るなどが挙げられ、さらにひどくなると、全身状態が悪くなり熱が出ます。これらの症状が見られたらすぐに医師の診断を受けてください。

感染しないためには

  • 透析開始前にシャント側の腕を十分に洗うか、アルコールで消毒する
  • 透析後は完全に針穴がふさがっていないこともあるので、入浴は避ける
  • 入浴するのであれば、濡らさない様にシャント肢を保護する。
  • 抜針後に貼ったインジェクションパッドやプシュバン、ガーゼが濡れたり汚れたりしたら、針穴を消毒し新しい救急絆に貼り換える
  • 上記の3つは止血している事を確かめて翌日に取り除く
  • かき傷などをつくらない
  • 穿刺部位は清潔に保つ
  • 普段の入浴時にはシャント肢も石鹸できれいに洗う

止血について

シャントは血流が良いうえに、透析時に“へパリン”という血液を固まりにくくする薬剤を使用するため、透析中や透析後しばらくは出血しやすく止まりにくい状態になります。
そのため、出血した場合は、まず出血した部位をガーゼや絆創膏の上から圧迫してください。大量の出血でなかなか止まらない場合は、出血部を圧迫して透析室へ行き医師に相談してください。
内出血があり、腫れている場合は、血流に注意して針穴を含めた周辺部を広めに押えるとよいでしょう。

※出血した当初は冷やしてください。
※透析後、帰宅途中もしくは帰宅後に出血しても慌てず自分で圧迫止血してください。
※透析施設を出るまでに止血を確認していただくことをおすすめします。
※止血ベルトをする場合は、きつく絞めず、指で触れてスリルがわかるぐらいにとどめ、2時間ぐらいで外してください 。

シャントの合併症について

シャントの合併症には、静脈高血圧、スチール症候群、動脈瘤、静脈瘤などがあります。

静脈高血圧
シャントの心臓に近い部分(中枢側)の血管が狭窄し、指先のほう(末梢側)へ血液が流れて溜まり、手背や、指が腫れて痛むこと。
スチール症候群
シャントを作ったことによって指先への血流が減り指先が冷たくなり、白くなってしびれや痛みが出る状態のこと。
動脈瘤、静脈瘤
血流が多すぎたり同じ部位ばかり穿刺すると、血管にコブができます。これを脈瘤といい、動脈や静脈にできるものをそれぞれこう呼びます。

これらの合併症の発生はまれですが、場合によっては手術などが必要になることもあるため、違和感を感じた際は必ず医師にご相談ください。

 

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